モバイル決済サービスの米Stripeは直近の投資ラウンドで1億5000万ドルを調達し、昨年と比べ評価額が2倍近くに拡大したと、複数の米メディア(New York TimesBloombergFortuneなど)が現地時間2016年11月25日までに報じた。

 最初にこれを報じた米Wall Street Journal(閲覧には有料登録が必要)によると、先週完了した投資ラウンドでは米Alphabetの投資事業CapitalGと、既存投資家である米General Catalyst Partnersや米Sequoia Capitalが出資した。Stripeの企業価値は92億ドルと見積もられる。昨年7月時点の評価額は50億ドルだった。

 Stripeは2010年にPatrickとJohn Collison兄弟が立ち上げ、これまで調達した資金は合計4億6000万ドルにのぼる。これらは主に国外事業の拡大や企業買収などに使われ、同社は今年、日本、フランス、シンガポール、スペインでサービスを開始し、小規模な会社を3社買収した。

 Stripeのサービスは、米Twitterや米Facebook、米Lyft、米Targetなどが採用している。米Appleの「Apple Pay」、米Googleの「Android Pay」、中国Alibaba Group(阿里巴巴)が関連事業で手がける「Alipay(支付宝)」に対応し、Bitcoinをサポートしている。

 Stripeが主にアプリケーションやオンラインストア向けにサービスを提供しているのに対し、競合大手の米Squareは主に実店舗で導入されている。Stripeは取引規模でSquareに届かないが、今年40%成長すると見られるSquareより急速な伸びが期待されている。