逆転での賞金王を目指す賞金ランク2位池田勇太(30=日清食品)が自身初のホールインワンを決め、7アンダー135で首位に立った。15日に発症した左肩痛でこの日は出場すら危ぶまれたが、スコアを4つ伸ばして13位から一気にトップへ躍り出た。

 痛めている池田の左腕が思わず上がった。180ヤード、パー3の3番。6番アイアンで打ったボールはピン左手前のカラー付近に落ち、少し方向が変わってスルスルとカップに吸い込まれた。クラブを握った左手を上げ、大歓声に応えた。

 池田 ラッキーでした。感触は悪くなかったけど、手前のとこに当たって、いったでしょ。試合で初めて? 言われてみればそうか。全然そういう風に思ってなかった。プライベートでは何回もあるから。

 その後も4バーディー、2ボギーで回り、7アンダーで首位に立った。だがケガの状況は悪いという。「後半は全然力が入らなかった。痛みの増し方で言うと、昨日よりも今日の方がひどい」と明かした。

 ただ、故障をカバーする集中力はさすが。同組で回ったグリジョ(アルゼンチン)が6ボギーと大たたき。コース脇の木やバンカーをクラブでたたき、パターを外せばグリーン上で文句。そんな状態にも「あれはもう国の気質でしょ。そういう風にしか思ってなかった」と意に介さなかった。

 はり治療や超音波など、できることはすべてやっている。痛みは消えないが「昨日と一緒で、明日またやれればいいなぁぐらいの感じです」。気負わずに第3日に臨む。【千葉修宏】