Amazon.comが現地時間2016年10月27日に発表した同年第3四半期(7~9月)の決算は増収増益だった。売上高は327億1400万ドルで、前年同期から29%増加した。純利益は2億5200万ドル(1株当たり利益0.52ドル)で、前年同期の7900万ドル(同0.17ドル)から約3.2倍に増えた。

 これで6四半期連続の黒字となったが、Amazon.comの純利益は昨年第4四半期から今年第2四半期にかけて4億8200万~8億5700万ドルの範囲で推移しており、当期の利益はこれらに比べ低い水準。売上原価、物流費用、マーケティング費用、技術基盤/コンテンツ費用がいずれも増えている。これらを含む営業経費は321億3900万ドルとなり、前年同期から約29%増加した。配送コストは38億9700万ドルで、同43%増加している。

 当期の売上高構成比は、北米(米国とカナダ)事業が58%、海外(英国、ドイツ、フランス、オランダ、イタリア、スペイン、日本、中国、オーストラリア、インド、メキシコ、ブラジル)事業が32%、クラウド事業のAWS(Amazon Web Services)が10%だった。

 このうち北米事業の売上高は188億7400万ドルで前年同期から26%増加。営業利益は2億5500万ドルで同37%増加した。海外事業の売上高は106億900万ドルで同28%増加。営業損失は5億4100万ドルとなり、前年同期の営業損失2億800万ドルから拡大した。AWSの売上高は32億3100ドルで同55%成長し、営業利益は同101%増の8億6100万ドルとなった。

 併せて発表した2016年第4四半期(10~12月)の業績見通しは、売上高が420億~455億ドルの範囲で、前年同期から17%~27%増加すると見ている。営業利益は、前年同期の11億ドルに対して、ゼロ~12億5000万ドルの範囲を見込んでいる。

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