日経BP社は2016年10月20日、「ITpro EXPO AWARD 2016」の受賞製品とサービスを発表し、会場内で受賞式を開催した。大賞にはNTTコミュニケーションズが展示した「IoT x AI Deep Learningによるデータ分析」が輝いた。

大賞のNTTコミュニケーションズの担当者を表彰する戸川尚樹ITpro編集長
大賞のNTTコミュニケーションズの担当者を表彰する戸川尚樹ITpro編集長
(撮影:中村 宏、以下同じ)
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 これは「工場用/車両用/データセンター用など各種のIoTデータに対するディープラーニング解析」をテーマとした参考出展だ。例えば、三井化学と共同で取り組んでいる「化学プラント向けディープラーニング」では、原材料やプラントの運転状況などのデータをディープラーニングで解析し、プラントの異常予知やセンサーの故障検知に役立てる。日本カーソリューションズと共同で取り組んでいる「自動車向けディープラーニング」は、カメラ映像、スピード、加速度センサーなどのデータをディープラーニングで解析し、ヒヤリハットシーンを自動検出するものだ。

 審査員は大賞受賞の理由に、この展示がIoT、AI・ディープラーニングにおけるBtoB向けのソリューションであること、グーグルなど海外勢が先行するディープラーニングで、国産勢で既に共同実験など効果実証が進んでおりリアルなデモ展示があったことを挙げた。

 受賞式で、NTTコミュニケーションズ 技術開発部 担当課長の伊藤浩二氏は「我々は、AI、ディープラーニングの産業応用によるビジネスの課題解決に取り組み、技術開発を進めている。製造業のお客様は高齢化が進んでおり技術伝承ができず、IoT×AIはにかなり期待している。ディープラーニングでは今後、製造業の力を高めるような技術も生まれてくると思っている。我々もIoT×AIで日本の産業能力向上に向け、まい進していきたい」と挨拶した。

ITpro EXPO AWARD 2016受賞者が一堂に会した記念撮影
ITpro EXPO AWARD 2016受賞者が一堂に会した記念撮影
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 ITpro EXPO AWARDは、ITpro EXPO 2016に出展されたすべての製品/サービスの中から、製品/サービスとして優れていると同時に、来場者に対して分かりやすくインパクトのある展示を行ったものに与えられる賞である。選定は、日経BP社のIT系媒体の編集部が共同で行い、大賞、優秀賞、特別賞を決定した。またITmediaに「ITmedia エンタープライズ賞」、ZDnet Japanに「ZDNet Japan賞」を選定してもらった。

 受賞製品/サービスの一覧は以下の通り。

■大賞
NTTコミュニケーションズ[IoT x AI Deep Learningによるデータ分析]

■優秀賞
エスキュービズム[noodoe(ヌードー)]
キヤノンITソリューションズ[AWS移行クイックアセスメントサービス]
Sky[SKYSEA Client View Ver.11.2]
ソフォス[Intercept X]
積木製作[VROX(ブロックス)]
データプロセス[LED照明LAN]
PTCジャパン[Vuforia Studio Enterprise]
■特別賞
ユニアデックス[ロボット部]
■ITmedia エンタープライズ賞
スタディスト[Teachme Biz]
■ZDNet Japan賞
パナソニック システムネットワークス[Share Consulting System]。