スカパーJSATと空間知能化研究所は2016年10月19日、伊豆半島須崎沖にて10月17日と同18日の両日にわたって実施した「水中ドローン(Remotely Operated Vehicle、ROV)」と衛星IPネットワークを使ったサービス実証に成功したと発表した。

 この2社は、ロボット技術と衛星IP通信サービスを組み合わせた海洋向けサービスでの連携を目指して検討を進めており、これまでに山梨県本栖湖での潜水試験などの実証を行っている。今回は海における波の高低、潮の流れや速さによる影響下での実証を行った。今回のサービス実証を通じて、およそ深度145メートルの海底の状態や海中生物の様子を調査船とデータセンターを介してリアルタイムで見たり、伝送データをクラウド上に蓄積したりできることを確認した。

 今後は2017年度内のサービス開始を視野に、筑波大学(中内研究室)と下田臨海実験センターの協力の下で複数回の潜水試験を実施し、遠隔での操作性や耐久性、動作の安定性などの向上や、映像の画質の最適化を図る。海洋調査の効率化や海洋空間のデータ化などの新規事業領域にも積極的に取り組み、海洋や水産産業における新しい産業創造に取り組むという。

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