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ハロー!Steam広場 第129回:モンスターの巣窟と化したアパートや病院からの脱出を目指す,怖いけど爽快なホラーFPS「UNLOVED」
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー! Steam広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamでリリースされた気になるタイトルやニュースを,筆者が独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,たとえ恋愛アドベンチャーゲームでも,セーブデータを1つしか作らない上級Steamerにジョブチェンジできるかも。
ハロー!Steam広場 第129回では,「Doom2」向けに配信されたMODをUnreal Engine 4でリメイクした,妙に爽快なホラーFPS「UNLOVED」をメインに紹介しよう。プレイヤーは,モンスターのはびこるアパートや病院から脱出すべく,最大4人で協力してモンスターと戦うのだ。このほか,VRでスピーチの練習ができる「Speech Trainer」もあるので,お見逃しなく。
見た目は怖いけど,プレイは爽快なホラーFPS「UNLOVED」
今回紹介する「UNLOVED」は,元々「Doom2」向けに配信された同名MODを,オリジナル版のクリエイターであるPaul Schneider氏がUnreal Engine 4でリメイクした作品だ。プレイヤーは,モンスターの巣窟と化したアパートや病院からの脱出を目指すことになる。
人間が突然変異したかのようなモンスターのビジュアルのせいで,一見だと,かなりキツめのホラーゲームに見える本作。ところがベースがDoom2だけあってプレイスタイルはRUN&GUNのそれであり,怖さよりも爽快感が勝ってしまうのが妙に面白い部分でもある。ノリとしては「Killing Floor」に近いかもしれない。
モンスターが跳梁跋扈するステージには,ミニマップ上で色分けされた部屋がいくつか用意されており,「白」「赤」「青」「黄」の順番で進んでいくことになる。しかし,次の色の部屋につながる扉には鍵がかかっているので,まずはこれを解錠するためのキーアイテムを探さなければならない。白い部屋では赤い鍵を,赤い部屋では青い鍵をといった流れだ。
最後の黄色の部屋には採血器具が設置されている。ここに血を一定量捧げると,スタート地点にあるエレベーターを使って脱出するよう指示が出るので,あとは道中の敵を無視して走るだけ。ただ,このゲームはプレイヤーが何か行動を起こすたびに,敵の出現数などを上げてくるようで,終盤になる頃にはクラブハウスかと思うくらい,そこらかしこに敵が沸いている。これをどう切り抜けるかが最後の試練といえるだろう。
無事に脱出できれば,KarmaポイントやTrinketと呼ばれる強化アイテムが報酬としてもらえる。Trinketは,プレイヤーの初期武器を変更したり,武器の攻撃力を上げたりすることができる優れものだが,Trinketの装備枠は最初から開放されている1枠を除いてすべてロックされている。これをアンロックするのに必要なのがKarmaポイントというわけだ。このあたりは,いわゆる成長要素と考えていいだろう。
“怖いけど爽快”という絶妙なゲームプレイも魅力の1つであるが,このゲームにおける最大の魅力といえばやはり協力プレイだ。本作は最大4人で遊ぶことができ,互いに協力しながらステージを攻略していくのが,醍醐味にもなっている。怖がりな人にとっては,ほかのプレイヤーと一緒に行動できるというだけでも心強いはず。
プレイヤーもそこそこいるので,とくに北米のゴールデンタイムを狙ってプレイすれば,マッチングに困ることもないだろう。もちろん,友達を自分のルームに招待してプレイも可能なので,一緒に遊んでくれそうなフレンドがいるなら,購入するときに誘ってみよう。
「UNLOVED」Steamストア(1480円)
仮想空間で仮想の観客を相手にプレゼンの練習ができる「Speech Trainer」
「こんなゲームをリリースしたい」という開発者に対して,ユーザーが賛成か反対かを投票できるサービスがGREENLIGHTだ。今回は,海外の個人開発者が手がける「Speech Trainer」を紹介しよう。
HTC Vive専用ソフトとして制作されている本作は,仮想空間を使ってプレゼンのスピーチを練習しようというシミュレーションゲームになっている。そもそもこれを「ゲーム」と呼んでいいのかは微妙なところだが,GREENLIGHTはすでに通過していることから,Valveとしてはゲームという扱いで構わないようだ。最近のGREENLIGHTを見ていると,VR作品ならなんでもかんでも通過させている印象も受けるけど……。
とりあえず,ゲームということで話を進めようと思うが,本作では満席のプレゼン会場で,プロジェクターに投写されている資料を読み上げていくことになる。スコア的なものが出るわけでもなさそうで,そこさえどうにかなっていれば普通にゲームとしても面白そうなのにと思うが,それでも会場の緊張感はしっかりと味わえそうな雰囲気だ。
ちなみに,投写されるPDF資料は,PDF形式のものならなんでも良いそうだ。それこそ,実際に会議で使うような資料を用意しておけば,スピーチの内容はもちろん,スライドを切り替えるタイミングなどの練習もできるはず。
なお,間接的にではあれ,AdobeのAcrobatを使うことにはなりそうなので,いちおう脆弱性問題のアップデートくらいはしておいたほうがいいだろう。
GREENLIGHTを通過している以上,紹介ページに書かれているとおり,2016年内にリリースされることは間違いないだろう。もしかするとゲームカテゴリではなく,ソフトウェアカテゴリに入る可能性もあるが,「プレゼンの練習,どうしたらいいんだろう」と悩んでいる人にはぴったりのタイトルなので,興味のある人はフォローボタンを押しておこう。
「Speech Trainer」GREENLIGHTページ
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