インターネット業界向け招待制イベント「B Dash Camp 2016 Fall in Sapporo」で2016年10月17日、LINEの舛田淳取締役CSMO(Chief Strategy & Marketing Officer)が登壇した。2016年7月に米ニューヨーク証券取引所と東京証券取引所に上場した同社について、今後の戦略を語った。

「B Dash Camp 2016 Fall in Sapporo」に登壇したLINEの舛田淳取締役CSMO(右)とB Dash Ventures渡辺洋行代表取締役社長
「B Dash Camp 2016 Fall in Sapporo」に登壇したLINEの舛田淳取締役CSMO(右)とB Dash Ventures渡辺洋行代表取締役社長
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 今後の戦略のヒントになるのが「スマートポータル」と題した1枚のスライドだ。同ポータルを構成する「LINE NEWS」や「LINE LIVE」など個々のサービスはいずれも成長している一方で、舛田氏は「(今後の成長に)必要なコンテンツが現時点でLINEの中にはない」と話した。ネットで飲食物の出前を受け付ける「出前館」を運営する夢の街創造委員会への出資が一つの回答だとした。

LINEの「スマートポータル」を構成するサービス群
LINEの「スマートポータル」を構成するサービス群
(出所:LINE)
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 さらに「コンテンツを統合していくには、さまざまな基礎技術が必要」とし、外部のテクノロジー系スタートアップ企業との連携を強めていくとした。同時に、既存の事業の「次」にも積極的に投資する姿勢を見せた。例えば、自撮りアプリ「B612」の開発や、韓国Snowへの出資がそれだ。

 舛田氏は「皆が使っているからこそ逃げようとするユーザーがいる。彼らの欲求をどう汲み取っていくか。怖いのは、固定化することだ」と話した。