永久シード選手の片山晋呉(43=イーグルポイントGC)が計算ずくの3日間を過ごし、首位と2打差で最終日を迎える。

 予選2日間は連続パープレーだったが、この日は68と2つスコアを伸ばした。圧巻は11番パー4(413ヤード)のイーグル。残り126ヤードの第2打を46度のウエッジでカップイン。ボールマークがピン前50センチについたショットを「完璧。この3日で1番」と振り返った。

 2度目の優勝を手にした08年大会と同様、キャディーバッグからドライバーを抜いたクラブセッティングで臨んでいる。代わりに入れたのは「ロフト角64度」というスペシャルなウエッジだ。「緊急事態に備えて入れたけど、まだ1度も使ってない。それだけ、ゴルフの内容がいいってことです。でもまあ、そもそも、ドライバーを入れないために、入れたところもあってね。クラブ13本で戦ってます」と語る。

 ほぼ満点の3日間を終えて、最終日へ。「これ以上なく思った通り。勝ってる時は、そうですよね。何よりリーダーボードに40代が1人だけってのが、うれしい。“40代がやってるんだ”ていうのを、見せられるからね」。ベテランが描くシナリオのフィナーレは、日本オープン史上6人目の大会3勝だ。