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2016年10月12日(水)

『めがみめぐり』『逆転裁判』の話題満載の“マチ★アソビ”カプコンステージ。ツクモは衣装により口調が変化?

文:イトヤン

 徳島県徳島市で9月24日~10月10日に開催された“マチ★アソビ vol.17”。ここでは10月9日に新町橋東公園ステージで開催された、“カプコン開発者トークステージ”の模様をお届けします。

『カプコン』

 今回のステージに登場したのは、12月8日発売・配信開始予定の3DS用ソフト『めがみめぐり』のプロデューサーである野中大三さんと、『逆転裁判』をはじめとする一連の作品を手がける、『逆転』シリーズプロデューサーである江城元秀さんのお2人です。

『カプコン』
▲カプコンの野中大三プロデューサー(写真左)と、江城元秀プロデューサー(写真右)。

『めがみめぐり』では“ツクモ”との感情豊かな会話が楽しめる

 今回のステージは、両プロデューサーの作品に分かれており、まずは『めがみめぐり』のパートからスタート。最初に『めがみめぐり』のゲーム内容を紹介する、プロモーション映像が上映されました。

●動画:『めがみめぐり』 プロモーション映像

 見習いツクモガミの“ツクモ”とプレイヤーが、コミュニケーションを楽しむこのゲーム。その最大の特徴は、箕星太朗さんがキャラクターデザインを手がけたツクモが、声優の伊藤彩沙さんの声をベースにした音声合成によって、プレイヤーと自由に会話できる点です。

 こちらは東芝とカプコンが共同開発した“めがみスピークエンジン”によって、ユーザーが登録した言葉をなんでもフルボイスで読み上げて、自然な会話で応答してくれるとのこと。

『カプコン』

 野中さんによると、ツクモはただ音声で話すだけでなく、楽しい時や悲しい時といったツクモの感情にあわせて、同じ言葉でもイントネーションが変化するのだそうです。これにより、感情豊かな会話が楽しめるようになっているわけです。

 また、プレイヤーの会話のなかでツクモがプレイヤーの好きな髪型を聞いてきて、ある日突然ツクモの髪型が変わっていたり、“神衣”と呼ばれる衣装を集めてツクモがまとうことで外見が変化したりといった要素もあるそうです。

 なかでも神衣は、“三毛猫ワンピース”を着るとツクモの語尾が「にゃ」に変化したり、“レトロナース”を着るとナースらしいセリフを話すようになったりといった具合に、神衣が会話に影響を与えることもあると、野中さんは語っていました。

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 本作はスゴロク形式のマップで、ツクモとともに日本中の駅を回るというシステムとなっており、JRや私鉄・地下鉄など、実在する日本全国の駅が9,000以上も登場します。さらに、SuicaやPASMOといった全国10種類の交通系ICカードとゲームが連動するという、業界初の試みも採り入れています。

 ツクモはICカードに宿っているツクモガミという設定のため、プレイヤーがICカードを使って駅を乗り降りすることで、ツクモと一緒に行動したことになります。また、ICカードを使って買い物をすると、ツクモが何を買ったか聞いてきて、その言葉を覚えるといった要素もあるそうです。

 ICカードを使うことで、それを同じ体験としてツクモが会話してくれると、野中さんは説明していました。

ククリヒメを演じている今村彩夏さんが、サプライズゲストとして登場!

 ツクモの目的は一人前の“めがみ”になることですが、本作にはツクモ以外にも七柱のめがみが登場します。

『カプコン』

 そのなかからなんと、ククリヒメの声を演じている今村彩夏さんが、サプライズゲストとしてステージに登壇しました!

 野中さんによると、今村さんが別の作品でこのマチ★アソビに参加していたので、急遽オファーして出演してもらったとのこと。収録はけっこう前だったそうで、野中さんと今村さんはステージ上で「お久しぶりです」と挨拶していました。

 残念ながら、ククリヒメの性格などキャラクターの詳細についてはまだ話せないということでしたが、今村さんは収録時のエピソードについて語ってくれました。収録がテンポ良く進んだために、かえって不安になったとのことでしたが、野中さんは「バッチリです」と答えていました。

 3DS用ソフト『めがみめぐり』は、12月8日に基本無料で配信開始されます。野中さんによると、音声合成やICカード連動といった初めての試みに挑んでいるので、多くの人に遊んでもらいたいということで、基本無料という形をとったとのこと。

 一方で、特別衣装などのダウンロード番号やグッズがセットになった“コレクターズ・パッケージ”や、イーカプコン限定の“COMPLETE EDITION”も発売されるとのことです。

 さらにこのステージでは、『めがみめぐり』のCM映像も初公開されました。CMにはツクモのイベントCGも登場しており、ゲームの随所でこうしたイベントCGによるツクモの姿を見ることができるそうです。

 以上で『めがみめぐり』のパートは終了ということで、今村彩夏さんの出番もここまでとなりました。今村さんは『戦国BASARA』シリーズの大ファンで、カプコンのゲームに出演できてとても嬉しかったとのこと。「みなさんも『めがみめぐり』をぜひ楽しみにしてほしいです」と語って、ステージを後にしました。

『逆転』シリーズ15周年のアニバーサリーイヤーに用意された展開は?

 ここからは江城さんにバトンタッチして、『逆転』シリーズのパートとなりました。

 2001年10月12日に『逆転裁判』の第1作目がGBAで発売され、まさにこのイベントが行われた直後に、シリーズは15周年を迎えます。そこで15年間の歩みを振り返るとともに、15周年記念のヒストリー映像が上映されました。

●動画:『逆転裁判』15周年記念 ヒストリー映像

 江城さんが『逆転』シリーズに携わるようになってからもすでに7年が経っているそうで、野中さんと2人で映像を見ながら、感慨深げにこれまでの歩みを語っていました。

『カプコン』

 江城さんによると、シリーズ15周年を記念した企画が多数用意されているとのこと。まず紹介されたのは、2017年1月22日に千葉県の舞浜アンフィシアターで開催されるプレミアムイベント『逆転裁判 15周年 特別法廷』です。

 こちらのイベントは、『逆転裁判』シリーズや『大逆転裁判』のゲームに出演している声優陣や、舞台“逆転検事 ~逆転のテレポーテーション~”のキャストが集結するという、豪華な内容になっています。

 加えて、『逆転』シリーズのプロモーション映像としてファンにはおなじみの“特別法廷”をまとめて収録したDVD『逆転裁判 15周年 特別法廷メモリアル Disc』が、来場者限定の特典としてもらえるとのことです。

 続いて、ミステリー作家の円居挽さんによる小説『逆転裁判 時間旅行者の逆転』の雑誌連載が決定したことや、画集『逆転裁判 イラストアーカイブス』が10月12日に発売されることが紹介されました。

 また、マリオンクレープヨドバシAKIBA店で、『逆転裁判』シリーズとコラボしたオリジナルフードやオリジナルグッズが、10月30日まで販売中とのことです。

 もちろん、ゲームの最新作についての情報も用意されています。先日の東京ゲームショウで制作が発表された『大逆転裁判2 -成歩堂龍ノ介の覺悟-』の映像が上映されました。

●動画:『大逆転裁判2 -成歩堂龍ノ介の覺悟-』TGS2016タイトル発表映像

 江城さんによると、1年前のマチ★アソビで行われたステージで、観客から『大逆転裁判』の続編について質問されて、回答できなかったことを覚えているそうです。なんとかいろいろがんばって、ようやく制作を発表することができたとのこと。

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 シリーズ15周年のアニバーサリーイヤーとして、「この10月から1年間は今回紹介した以外にも、いろいろな企画を考えているので楽しみにしてほしい」と語って、江城さんはこのパートを締めくくっていました。

クイズコーナーでは『逆転』シリーズに関する難問も!

 最後のパートは、『めがみめぐり』と『逆転』シリーズに関するクイズを交互に出題して、正解した観客は記念品がもらえるというコーナーです。『めがみめぐり』については完全新作ということもあって、直前のトークで出てきた話題の問題ばかりで、比較的簡単な内容になっていました。

 ところが『逆転』シリーズに関しては、「『逆転裁判6』に登場するクライン王国で“こんにちは”をどう言う?」「『逆転裁判3』で芝九蔵虎ノ助が社長を務める金融会社の社名は?」といった、けっこうな難問が用意されていました。

 しかし観客のみなさんはこれらの問題を、ノーヒントで見事に正解! 『逆転』シリーズの熱心なファンの多さが、改めて感じられるイベントとなりました。

 こうして約1時間のステージは終了。「今村彩夏さんが出てくれなければ、お客さんが1/3ぐらいに減っていた」と語るお2人でしたが、見事なボケとツッコミによる漫才さながらの軽妙なトークで、客席に集まったファンのみなさんを引きつけていた様子が、非常に印象に残りました。

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