富士通マーケティング(FJM)は2016年10月11日、太陽光発電設備を手がける日本エコシステムに対し、電力小売事業のための基幹システムを構築したと発表した。電力小売全面自由化が始まった2016年4月からシステムの運用を開始している。

日本エコシステムが構築した電力小売事業のための基幹システムの概要
日本エコシステムが構築した電力小売事業のための基幹システムの概要
(出所:富士通マーケティング)
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 業務パッケージソフトとして、富士通が開発した電力小売事業者向けの顧客管理・料金計算ソフト「FUJITSU Intelligent Society Solution E3CIS」(E3CIS)を採用した。これを、富士通マーケティングのIaaS(インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス)である「FUJITSU Cloud AZCLOUD IaaS」(AZCLOUD IaaS)の上で稼働させている。

 業務ソフトであるE3CISの特徴は、電力小売事業に必須となる機能をパッケージ化していること。例えば、「スイッチング支援システム」や「託送業務システム」との連携機能を標準機能として提供する。また、料金の計算機能にBRMS(ビジネスルール管理システム)を採用しているので、システム自体への変更を加えることなく料金メニューの追加や改定などができる。

 日本エコシステムの主力事業は、住宅向け太陽光発電設備の販売と施工。電力小売全面自由化を契機に、太陽光発電システムを活用した電力小売事業を「じぶん電力」という名称で提供している。住宅の屋根に太陽光発電システムを無料で設置し、発電した電気をその住宅に優先的に供給する。