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 年内での解散を発表しているSMAPが、12月21日にデビュー25周年記念ベストアルバム『SMAP 25 YEARS』をリリースすることが分かった。また、その翌週28日には、DVD&Blu-rayの映像作品『Clip! Smap! コンプリートシングルス』のリリースも決定。解散騒動後の朗報ともいうべき発表に歓喜するSMAPファンは少なくない。しかしその裏には、様々な思惑が存在しているという。

 今回のベストアルバムは、3枚組計50曲の収録予定で、その50曲はファンからのリクエスト投票で決定。ビクターエンタテインメントの公式サイト内にはすでに特設ページが設けられており、投票期間はスタートしている。ファンからの思い入れがある曲が選曲される可能性があるとあって、ファンとしてもうれしい“参加型”の企画のようにも思えるが、単純にそうとは言い切れない。そもそも今回の企画、内部で選曲を決めることが出来なかった大きな事情があるのだ。

「今回のベストアルバムは、発売に難色を示すメンバーや関係者がいる中で、半ば強引にジャニーズサイドが押し進めている。そんな状況下で収録曲を内部で強引に決めれば、それもまたカドが立つ。そのため収録曲はファン投票で決めることにしたようですね」(芸能関係者)

 ファンの参加型という触れ込みがあれば、ファン思いのメンバーであればOKするという目論見もあってのことだったのだろう。しかしジャニーズからしてみれば、記念すべき25周年にも関わらずこの解散騒動があって期待していた収入がなくなったどころか、損害ばかりが生まれている状況だ。今回のベストアルバムリリースというのは、SMAPとして最後の利益になるかもしれない。となれば、是が非でも発売にこぎ着けたかったのは当然のことだろう。

■ファンからは「キムタクの声を排除せよ」

 一方でファンの間では、このベストアルバムの投票制度を利用して、ジャニーズ事務所のやり方に反旗を翻そうとする動きが広まっているという。

「結果的にSMAPを解散に導いた木村拓哉(43)をどうしても許せないファンが、木村の参加していない曲だけに投票するよう、ファンに呼びかける運動が広まっています。SMAPの各アルバムなどには、メンバー数名で歌う曲が収録されていますからね。木村抜きの曲を1曲でも多く収録させて、木村の声を少しでも排除しようと一部で盛り上がっているようです」(芸能関係者)

 木村が、SMAPメンバーよりもジャニーズをとったことに嫌悪感を持っているSMAPファンは少なくない。このような動きが広まり、実際本当に木村抜きの曲が複数曲収録されるようなことになれば、ひいてはジャニーズへの抵抗にも繋がるということなのだろう。

 SMAPファンの木村への怒りは、まだまだ収まりそうにない。

文・佐々木浩司(ささき・こうじ)※1980年群馬県生まれ。スポーツ誌の契約記者を経てフリーに。現在は主に、週刊誌やビジネス誌で活動中。得意分野は芸能、プロ野球、サッカーなど。主な著書に『洗脳のすべて』(宝島社)など。