Uber Japanは2016年9月28日、食事の宅配サービス「UberEATS(ウーバーイーツ)」を9月29日に始めると発表した。利用者はスマートフォンの専用アプリで料理を注文すると、同社に登録した配達員が飲食店から利用者のもとへ料理を届ける。まず東京都の一部で、150件の飲食店を対象に開始。順次広げる。配達員の空き時間を活用するシェアリングエコノミーの仕組みを活用し、コストを抑えつつ食事宅配事業を展開する。

 Uberの米本社はUberEATSを世界7カ国、34都市で提供しており、東京は8カ国34都市目。まず東京都の渋谷区と港区を中心にした地域でサービスを始める。

Uber Japanの高橋社長
Uber Japanの高橋社長
[画像のクリックで拡大表示]

 利用者、配達員、飲食店はそれぞれ専用アプリを使う。利用者が料理と配達場所を選ぶと、飲食店側のアプリに注文が届く。飲食店は繁閑の度合いに応じて、配達可否や配達の目安となる時間を回答する。配達目安の時間が近づくと、UberEATSのシステムが適切な配達員を選んで配達依頼メッセージを送信。配達員が飲食店から利用者のもとへ料理を届ける。

利用者向けの食事注文画面
利用者向けの食事注文画面
(出所:Uber Japan)
[画像のクリックで拡大表示]

 当初のサービス利用料金は無料にする。将来的に、利用者から配達料を徴収する。Uberは配達料から手数料を差し引いて収益とする。

 「利用者、パートナーになるレストランと配達員、それぞれに利点がある」。Uber Japanの髙橋正巳社長は新サービスの意義をこう話す。

 利用者にとっては、「これまで宅配をしていないレストランの料理を自宅でもオフィスでも食べられるようになる」(同)。価格は「基本的に店頭と同じ。登録済みのクレジットカードで決裁するので、受け取るときにお金を払う必要はない」(同)。