韓国Samsung Electronicsは現地時間2016年7月28日、同年第2四半期(2016年4~6月)の決算を発表した。スマートフォンのフラッグシップ機「Galaxy S7」「同S7 edge」をはじめとする高価格帯製品がけん引し、増収増益となった。

 韓国採択国際会計基準(K-IFRS)に基づいた連結決算は、売上高が50兆9400億ウオンで前年同期比5%増加した。営業利益は同18%増の8兆1400億、純利益は同2%増の5兆8500億ウオンだった。

 米Bloombergの報道によると、アナリストらは純利益を5兆6400億ウオンと予測していた。

 部門別の業績を見ると、モバイル端末とネットワーク製品を扱うIT & Mobile Communications(IM)部門は、売上高が26兆5600億ウオンで前年同期比2%増加した。営業利益は4兆3200億ウオンで同57%増加した。

 大幅増益の要因としてSamsungは、 Galaxy S7およびS7 edgeの販売拡大を挙げた。また、下位機種のラインアップ整理も利益性向上に貢献したと説明した。

 半導体事業とディスプレイパネル事業を含むDevice Solutions(DS)部門は、売上高が18兆4300億ウオンで前年同期から3%増加した。半導体事業を見ると、売上高は12兆ウオンで同6%増加したが、営業利益は2兆6400億ウオンと同22%減少した。業界全体における平均販売価格の低下が影響したとしている。

 テレビやデジタル器機を手がけるCE部門は、売上高が11兆5500億ウオンで、前年同期比3%増加した。営業利益は1兆300億ウオンとなり、約4倍に拡大した。

 2016年後半の見通しについては、同年前半と比較して堅調な成長が続くと予測。半導体など部品事業の利益増がけん引すると見込んでいる。携帯電話やテレビなどのセット事業も引き続き安定した利益を期待するが、IM部門のマーケティング費用が拡大すると見ている。

[発表資料(1)]
[発表資料(2)]