米EMCは現地時間2016年7月19日、EMCの株主が米Dellによる同社買収を承認したと発表した。同日開催された臨時株主総会で株主投票が行われ、投票の約98%(発行済み普通株式の約74%)が買収計画を支持したという。

 DellとEMCは2015年10月に買収計画を正式発表した。2016年10月までの手続き完了を目指している。EMCの株主は1株につき24.05ドルの現金と、EMC傘下の米VMwareの業績に連動する株式0.111株を受け取る(英Financial Timesの報道)。

 発表当時の買収額は約670億ドルだったが、米Fortuneによると、現在では620億ドル規模に下がっている。

 EMC買収後のDellは、名称を「Dell Technologies」に変更し、サーバーやストレージなどエンタープライズ事業のサブブランドとして「Dell EMC」、消費者および法人向けパソコンなどクライアントソリューション事業のサブブランドとして「Dell」を使用する。さらにVMwareや米SecureWorks、米Pivotal、米Virtustream、米RSAを傘下に抱える(EMCの過去プレスリリース)。

 現Dell会長兼最高経営責任者(CEO)のMichael Dell氏がDell Technologiesのトップに就く。EMCのJoe Tucci会長兼CEOは退任し、現在EMC Information Infrastructure(EMC II)でCEOを務めるDavid Goulden氏がDell EMCの責任者に就任する。

 なお、買収成立には中国当局からの承認も得る必要がある(米Bloombergの報道)。

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