<ウエスタン・リーグ:中日0-1阪神>◇24日◇ナゴヤドーム

 右肘手術の影響で出遅れていた中日吉見一起投手(26)が、開幕投手候補に浮上した。1軍主体のウエスタン・リーグ阪神戦で2回3安打1失点。久しぶりの本拠地のマウンドでスライダー、フォークなど変化球も交えて40球を投げ込んだ。前回、1イニング限定で登板した15日オリックス戦(ウエスタン)からステップアップした。

 吉見

 40球、2イニングを投げたことが良かった。すごく緊張感を持って投げることができた。まだまだ(球に)ばらつきもあるし、狙ったところに投げられていない。

 本調子ではないが、周囲の期待は高まる。この日、セ・リーグの開幕が4月12日に再延期されたことで、開幕ローテどころか、2年連続開幕投手の可能性も出てきた。

 吉見

 (この日の内容では)正直言ってそこには合わせられない。段階を踏んでやっていかないといけない。上(1軍)から呼ばれた時に恥ずかしくないピッチングをしたい。

 森ヘッドコーチは「(開幕延期で)うれしい選手もいるだろうけど、これから開幕までにけがをする選手もいるかもしれない」と話した。開幕投手をかけた争いは続く。この日、出遅れていた吉見が、1歩近づいたことは間違いない。【桝井聡】