図●Elasticsearchのポートフォリオ
図●Elasticsearchのポートフォリオ
(出所:伊藤忠テクノソリューションズ)
[画像のクリックで拡大表示]

 伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は2016年4月28日、検索エンジンサーバーソフト「Elasticsearch」()の販売を開始した。ソフトウエアの導入支援やコンサルティング、保守サポートを含めて、ビッグデータ解析システムのSI(システム構築)サービスを提供する。

 今回CTCは、ビッグデータ解析基盤ソフトを開発しているオランダのElasticsearchの日本法人との間で、販売代理店契約を交わした。検索エンジンのElasticsearchを中核とする同社の製品群を、SIサービス込みで提供する。

 Elasticsearchは、検索機能ライブラリのApache Luceneをベースとしたオープンソースの検索エンジンサーバーソフトである。類似のソフトにApache Solrなどがある。主な特徴は、クラスタリング構成を前提としておりサーバー台数を増やすだけで処理能力を拡張できることや、REST API/JSON形式のインタフェースで利用できることなど。

 ログ収集・転送ツール「Logstash」や、軽量のデータシッパー「Beats」、データ可視化ツール「Kibana」などの独自のプラグインも提供する。さらに、「x-pack」と呼ばれる拡張プラグインを利用することによって、セキュリティ、アラート、監視、グラフなど、企業で利用する上で不可欠な機能も実現する。

 リアルタイムに大量のデータ検索と解析が可能という。IT機器のログ分析によるサイバーセキュリティ対策、動画や画像の検索、Webサイトのアクセスログ解析など、様々な用途のビッグデータ解析基盤として世界で5000万件以上がダウンロードされており、スタートアップ企業から大手通信会社まで多くの企業で稼働実績があるという。

 販売目標は、通信事業者、クラウド事業者、コンテンツ事業者などを対象に、3年間で50社。SI費用は個別見積もりだが、想定しているSI案件規模は1000万円程度からで、社員500人以上の会社を主なターゲットに据えている。