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国内地下鉄では初、東京メトロ丸ノ内線に「無線式制御システム」導入へ

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東京メトロの丸ノ内線。2022年度末の稼働を目指して無線式の列車制御システムが導入されることになった。
  • 東京メトロの丸ノ内線。2022年度末の稼働を目指して無線式の列車制御システムが導入されることになった。
  • 2000年代に開業した新しい地下鉄ではCBTCの導入例が多い。写真はCBTCを導入している中国・昆明地下鉄の環城南路駅。
  • 2000年代に開業した新しい地下鉄ではCBTCの導入例が多い。写真はCBTCを導入している中国・西安地下鉄の五路口駅。
  • 従来型のシステム(上)とCBTCシステム(下)の違い。無線を使うことで高精度な列車位置の検知が可能になる。
  • 従来型のシステム(左)では線路を細かく区切った「閉そく区間」によって列車の間隔を制御しているが、CBTCでは安全距離を保ちながら列車を走行させる「移動閉そく」を実現できる。
  • CBTCでは単線並列運転も容易に実現できる。
東京地下鉄(東京メトロ)は1月28日、丸ノ内線に無線式列車制御システム(CBTC)を導入すると発表した。2022年度末の稼働を目指す。

CBTCは、無線を使って地上装置~列車間の通信を行い、列車の運行制御を行う信号システム。線路を使った電気的回路(軌道回路)などを用いることなく高精度な列車位置の検知が可能で、従来の信号システムより安全性や効率性が高いとされる。

東京メトロの発表によると、CBTCの地上装置が、先行する列車の位置から後続列車の走行可能範囲を算出。この算出データを無線で後続列車に伝える。後続列車は地上装置から送られてきたデータを元に走行速度を計算して運行する。これにより列車の間隔を縮め、高い遅延回復効果を得ることができるという。

また、同社が導入するCBTCシステムには「高セキュリティーかつ妨害を受けても安定的に通信を維持する機能」と「細かな運転指令を列車に伝達することで等間隔運転機能や駅間の停止を防ぐ機能」を装備。事故などにより片方の線路が不通となった場合でも、もう片方の線路を使って両方向の列車の運行を行い、運転の見合わせを極力避けることもできるようになるという。

海外では2000年代に開業した新しい地下鉄を中心に導入が進んでいるが、日本の地下鉄でCBTCの導入が計画されたのは、これが初めて。東京メトロは「今後もさらなる安全性の向上や質の高いサービスの提供を目指し、鉄道技術の研究・開発を進めていきます」としている。

東京メトロ、丸ノ内線に無線式制御システムを導入へ…国内地下鉄では初

《草町義和@レスポンス》
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