マジ超速くてヤバいっす! 発表会場から「iPad 2」の速攻インプレッション(動画あり)

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    マジ超速くてヤバいっす! 発表会場から「iPad 2」の速攻インプレッション(動画あり)

    これは新章突入だ!

    ワクドキな発表もテンコ盛りだった「iPad 2」ですけど、ギズ読者の皆さまのファーストインプレッションはいかがなものでしょうか? えっ、なんだか期待していたほどではなかったって? いやいや、それは実際に手に取ってみるまでの疑念に過ぎないかもしれませんよ。いざ使い出しちゃうと感動の嵐になっちゃいますからね...

    ではでは、晴れてアップルのメディアイベント会場におきまして、アナウンスされたてホヤホヤのiPad 2をいじり倒してみた幸運な米GIZMODO編集チームからの迫真の速攻インプレッションレポートをお届けいたしましょう~

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    まずはデザインの概観から。いきなり日本では風呂蓋にしか見えないぜ...なんてビックリな指摘まで飛び出した新たな専用保護カバー「iPad Smart Cover」ですけど、そのデザインには賛否両論あるかもしれませんが、カバーをめくった瞬間にiPad 2がスリープ状態から復帰して一瞬で立ち上がる仕組みは、なかなか便利なんじゃないでしょうかね。う~ん、でもせっかくアップルが出すんだから、もうちょっと渋い仕上がりのルックスを期待したかったところかな?

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    と、まぁ、そのiPad Smart Coverのレビューなんかは置いておきまして...と思ってたら、なんと言うことでしょう! このブースコーナーは、まさにiPad 2の実機体験エリアそのものではありませんか。最初はここにiPad 2まで展示されているのに気づかず通り過ぎちゃうところでしたぁ。改めてiPad 2の超スリムボディーに驚かされるエクスペリエンスでしたね。ついに新iPad 2の本体ボディーの厚みは8.8mmと、あの「iPhone 4」の9.3mmという薄いボディーよりもさらにスリムダウン。おまけに初代iPadよりも軽量化を実現し、なんだか実際に眺めてみると、こういうスペック値以上にiPad 2のコンパクトさが際立っているように感じましたね~

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    とはいえ、生まれ変わったiPad 2の最大のアピールポイントは、間違いなくその速さにあると思いましたよ。発表では、新たにデュアルコアの「A5」プロセッサー(1.0GHz)が採用された結果、CPU速度は2倍、グラフィックスのレンダリング速度は9倍の高速化を実現したとされています。このスピードが驚くべき快適さをもたらしてくれるのに会場で酔いしれちゃいました!

    たとえば、それをもっとも体感できるのはゲームプレイでしょうね。今回の会場ではカーレースのゲームで遊び倒してみたんですけど、スゴいものですよね。正直な感想を述べさせていただきますと、なんだかゲームじゃなくて動画を見てるみたい。スムーズに再生される動画シーンに、たまたま自分がコントロールするレースカーが映っているだけって感じでしょうか。それくらい流れるようにスムーズな表示なんですよ。

    初代iPadでのゲームプレイとiPad 2でのゲームプレイは、同じアプリでも主にグラフィックス面で違いが分かるでしょうね。ビジュアル面で表示が付いていけなくて、いわゆるノイズが出たり、バッファリングで遅れや途切れが見られることもまったくなくなりましたよ。

    もちろん、ゲーム以外でもスピード感ゆえの性能アップは顕著でして、マルチタスクでアプリをフリック切り替えする時もスムーズそのもの。唯一、おっ、ちょっと重たくなってるなって感じたのは動画編集ソフトウェアアプリの「iMovie」の利用時くらいでしたかね。

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    ところで、意外な発見でもあったのは、なんだかiPad 2になってから、同じ表示内容でもディスプレイの画面が明るくキレイになったように感じられるポイントです。残念ながら、あのiPhone 4のRetinaディスプレイの美しさがiPad 2で体験できるようになるという期待はかないませんでしたけど、なぜか初代iPadよりもiPad 2のほうが鮮明で美しい表示画面に見えましたね。もうちょっとこの辺りは詳しい検証も必要だったりするところかな?

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    新たにiPad 2にはカメラがデュアル搭載され、フロントカメラで「FaceTime」ビデオ通話を楽しめるようになったり、背面に装備されたカメラでは720pのHDビデオも撮影可能になったりと、カメラ非搭載だった初代のiPadからは大きくグレードアップしてきましたけど、でも、もし率直な感想を書いてもよいならば、きっといつもiPhone 4を持ち歩いてるんだったら、よりコンパクトサイズのiPhone 4のカメラを多用するだろうなって感じています。この大きな9.7インチの液晶ディスプレイを構えてカメラ撮影に走り回るってシーンは、あまり現実的ではないような...

    あっ、ただiPad 2の画面をそのままミラーリングでHD出力できちゃう新しいHDMIアクセサリーケーブルキット「Apple Digital AVアダプター」は便利そうですけどね。プレゼンでiPad 2が威力を発揮しまくっていきそうですよ。

    いかがでしたでしょうか? 今回のアップルの発表に対しては、やっぱり初めてiPadが世に出てきた頃のような驚きの感動があるわけでもなく、それほど興奮するほどのものではないという冷静な意見もチラホラと出てきているようです。ただ、実際に現場で触ってみると、おぉ、これは本当にアップルも本腰を入れてやってきたなって唸らされちゃいましたよ。

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    そもそもいまだに世の多くの人々が「タブレットなんて必要?」というクエスチョンマークに納得のいく答えを出せていない現時点で、スピードアップで大幅なパフォーマンス向上を打ち出したiPad 2にて、堂々とアップルは、動画編集のiMovieですとか、音楽作成の「GarageBand」ですとかを快適にタブレットで楽しめるとアピールしてきました。これって、もしかするとパソコンだけだと踏み入れることはなかったかもしれない高度にクリエイティブな世界へ、タブレットがあったからこそ入っていけたという新たなユーザー層の創造にさえもつながるのではないでしょうか? 2010年には新タブレットを生み出したけど、2011年はタブレットの真の飛躍の年としたいというスティーブ・ジョブズCEOならびにアップルの意気込みが伝わってきたように思えましたね~

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    さてさて、ちょっぴり最後に書き忘れていたポイントを。いわゆるタブレットの小型化や薄型軽量化を重視しすぎると、やや他のフィニッシュが置き去りにされて、チープな印象を与える仕上がりになってしまったりする危険性だってあると思うんですけど、iPad 2に関しましては、まったくそのようなことはなかったと感じています。むしろ、あの幻のホワイトモデルとなってしまったiPhone 4よりも先に、美しいiPad 2のホワイトモデルをブラックモデルと同時発売してくるのは素晴らしいですよね。

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    さらに、iPad 2では、搭載プロセッサーの高速化が図られたにもかかわらず、バッテリー駆動時間は引き続き最大10時間のロングライフとも強調されていますよ。A5プロセッサーの省電力性能もなかなかのものなんでしょうね。おまけに販売価格は他社メーカーのAndroidタブレットと比較しても高すぎる設定ではなく、これは競合ライバルにとっては厳しい戦いを強いられちゃうでしょうかね...

    Kat Hannaford(米版/湯木進悟)