グスマンはやる!

 2冠王が太鼓判だ。中日の新外国人ジョエル・グスマン外野手(26=オリオールズ傘下2A)が27日、トニ・ブランコ内野手(30)とともに来日した。09年に本塁打、打点の2冠王となったB砲が「彼のパワーはスゴい。自分より上」と断言。大砲2門が相乗効果でリーグ制覇、日本一に導く。

 期待の新外国人グスマンのパワーは、ケタ外れのようだ。球界屈指の大砲ブランコとともに中部国際空港の到着ロビーで即席会見。「どちらのパワーが上か?」と聞かれたブランコが間髪入れず白旗をあげた。「彼のパワーはスゴい。自分より上だよ(苦笑い)」。念を押すように日本語で「ホント」と付け加えた。09年に来日しナゴヤドームの天井に打球をぶち当てる「天井弾」を放った飛距離自慢のブランコの証言だけに、何とも頼もしい。

 やりとりを聞き、隣で笑うグスマンの姿を見ればそれも納得だ。196センチの長身は、並んで立つとブランコより頭ひとつデカい。セールスポイントを聞かれると、自信満々にこう答えた。

 グスマン

 私はパワーヒッター。特長は強い打球を遠くまで飛ばすこと。ボールを強くたたく、そうすればボールは飛んでいくもの。場外弾も何本も打った。もちろん本塁打も打てるなら、100本だって200本だって打ちたい。でも、本数ではなく、チームが必要とする自分の仕事をするだけ。

 3年目を迎えるブランコの「影武者」として主砲に刺激を与え、さらにツープラント起用など、打線に厚みを持たせる存在として期待を集める。森ヘッドコーチが4年間追い続け、獲得にこぎつけた逸材だ。触れ込み通り「サードもファーストも外野でも、どこでも守る。こだわりはない」と守備面での柔軟性も強調した。

 同じドミニカ共和国出身の大砲が2門。周囲は2人をライバルと見るが、当の本人は「2人で打順に名を連ねて貢献したい」。母国滞在時も、来日の機中でも日本の先輩ブランコに、成功の秘訣(ひけつ)を聞いてきたという。

 グスマン

 とにかく一生懸命やることが大事だと言われた。そして日本の野球をリスペクト(尊重)するように言われた。もちろん、他にもいろんなことを聞いたよ。

 ずっと日本でのプレーに興味を持っていたという。「ジャパニーズ・ドリーム」を夢見て、破格のパワーを引っさげてやって来た。【八反誠】

 [2011年1月28日10時28分

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