北海道最古の企業が民事再生法申請 和菓子の花月堂
和菓子など製造・販売の花月堂(小樽市、古川昭男社長)は24日、札幌地裁に民事再生法の適用を申請した。負債総額は6億100万円。食品や建設業などを手掛ける北武グループ(札幌市、小西政秀代表)がスポンサー企業となり、来春にも事業譲渡される見通し。創業から150年以上の老舗ののれんは新たな経営体制で再建を目指す。
東京商工リサーチ北海道支社によると、1851年創業の花月堂は現存する道内最古の企業。生産設備増強や店舗網拡大のための過剰投資が経営の重しとなっていたうえ消費低迷で売上高の減少が続き、資金繰りが悪化した。
24日に小樽市内で会見した古川社長は「(北武への事業譲渡で)のれんも味も残していく」と話した。同社は現在、札幌市内や小樽市周辺で直営店を24店運営している。165人の従業員を抱えるが、事業譲渡に当たっては人員整理は避けられない情勢だ。