モレスキン iPad & iPhoneケースはノートとセット

http://www.fashionsnap.com/news/2010-10-30/moleskine-ipad-iphone-case/

新たに登場した「MOLESKINE」のiPad&iPhoneケースは、"アナログ"と"デジタル"という現代生活で欠かせないテーマを具象化したもの。丸い角を持つ黒のシンプルな長方形のクラシックなスムースカバーにノートを束ねるゴムバンドが付き、見た目は通常のノートタイプと同様のデザイン。しかし、開くと内側はスエード素材でできており、片方にノート、もう片方にデジタルーツールを装着出来るという機能的なケースとなっている。

こうしたデジタルツールを多用していても、ちょっと書き留めておきたい、書き留めておいて、後からツールを使って入力したいと思うことがあります。手書きの便利さというものも確かにあって、その意味で、こうしたノート付きケースは便利ではないか、と感じさせるものがあります。
日本では、今後、発売されるようですが、実際に手に取ってみて気に入ったら、買って使うかもしれません。

2010年10月31日のツイート

ゼネコン供述めぐり攻防 小沢氏元秘書の公判前手続き

http://www.asahi.com/special/ozawa_sikin/TKY201010300398.html

特捜部は、この4億円に「ゼネコンからの裏献金」が含まれていたとみて捜査を進めた。中堅ゼネコン「水谷建設」(三重県桑名市)の元幹部から「小沢氏の地元、岩手県奥州市胆沢ダム工事の下請けに入るため、04年10月15日に都内で事務担当秘書だった石川議員に5千万円の裏金を渡した」との供述を得た。
しかし、石川議員は裏金の授受を全面否定。授受の真偽ははっきりせず、特捜部は実質的な悪質性を証明できなかった。これが、小沢氏本人と元秘書らの共謀を問うことをあきらめる要因にもなった。
この「ゼネコン供述」が、公判前整理手続きで再び浮上した。検察側は「虚偽記載の動機を解明するために立証が必要」と意欲を見せた。だが、肝心の裏金5千万円の位置づけについては「収支報告書に記載されなかった4億円に含まれるとも、含まれないとも言わない」と主張。検察側が「信用できる内容」と判断しているゼネコン供述を少しでも公判に役立てたいとの狙いがあるとみられている。

こういった、「背景立証」というものは、立証に万全を期したいという焦りもあって、検察庁がとかくやりたがるものですが、最終的には、そういった事情が、情状としてどこまで重要で、量刑を左右するかにより決められることになるでしょう。
記事に出ているような、曖昧不明確な事情を背景として立証されても、仮に、その限度では立証されたとしても、政治資金収支報告書の記載内容に虚偽があったかどうかという、形式犯の犯情に与える影響は著しく低く、健全な感覚を持った裁判官であれば立証の必要を認めないのではないかと思います。ただ、東京地裁は、検察庁、特捜部におもねり、顔を立てる傾向が強い、その意味では不健全な感覚に引きずられる傾向があるので、予断を許さないものはあるでしょう。
東京地検が、こういった点にしつこくこだわっているのは、そもそも、この捜査や起訴の正当性自体に大きく疑問が呈されていた経緯があり、何が何でも、捜査や起訴の正当性を世間にアピールしたいという意図、焦りがあるものと推測されますが、この程度のレベルでバタバタしているようでは、落ちたものだと思わざるを得ません。

警視庁:公安部資料流出 文書は少なくとも114点

http://mainichi.jp/select/today/news/20101101k0000e040064000c.html

「捜査協力者」の文書は、国際テロ組織「アルカイダ」とも関係が指摘される捜査対象者のイスラム教徒などの周辺で警視庁の捜査に協力している人物の情報を記していた。名前や住所などのほか、接触状況や「聞き取った捜査情報」も詳述されていた。警察作成の文書だったとすれば、公開を想定していないとみられる。

警察関係者は、仮にこうした情報が流出したとすれば、「協力者」の生命に危険が及んだり、国際的な治安機関同士の信頼関係を失うことにつながりかねないと指摘する。国際テロに詳しい警察OBは、「警視庁外事3課の扱う情報は秘匿が前提。海外の治安機関も情報提供に慎重にならざるを得なくなり、APEC対策への影響も否定はできない」と指摘する。別の警察幹部も「情報の内容が一担当者の範囲にとどまらない印象」と危機感を募らせている。

私は、一応、元東京地検公安部検事なので、警備・公安の分野の実態もそれなりにわかるのですが、情報提供者が特定されてしまうような情報流出は、極めて深刻な事態と言うしかないですね。そういうことが起きるようでは、今後、協力を得ることが困難になり、情報収集に多大な困難が生じることになるでしょう。記事にもあるように、そういった間抜けな組織に大切な情報を提供しようという情報機関はないはずで(提供した機関や関係者にも危険が及びかねないでしょう)、それでなくてもこういった分野では遅れを取っている日本が、ますます遅れてしまうということになりかねません。
警備・公安というと、得体が知れない、暗いイメージが付きまといますが、日頃からの地道な情報収集こそが、重大な危機を未然に阻止し人々の生命、身体等の安全を守るということは忘れられるべきではないでしょう。その意味で、今後への様々な悪影響が強く懸念されます。

【耳かき殺人 判決要旨】(上)(下)

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/trial/458179/
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/trial/458166/

このような林被告の心理状態の形成には、約1年間にわたって店に通い詰めていた当時の林被告と江尻さんとの表面上良好な関係が、少なからず影響していることも否定できない。これらのことからすると、林被告が犯行に至った経緯や江尻さん殺害に関する動機は、極刑に値するほど悪質なものとまではいえない。

鈴木さんの殺害は計画性が認められず、林被告にとっても想定外の出来事だったというべきである。鈴木さんの殺害が、「計画に伴う必然的な結果」とする検察官の主張は採用できない。

しかしながら、林被告の言動や態度は、人格の未熟さ、プライドの高さなどに起因するものである。ことさら江尻さんの名誉を傷つけたり、遺族を傷つけたりしようとする意図があったとまでは認められない。
また、今現在、林被告が置かれた立場からすると、林被告が必要以上に防御的になるのは理解できないことではない。「死刑を選択すべきか」という観点でみれば、林被告が事件直後から後悔し、林被告なりに反省の態度を示していることは、相応に考慮すべきである。
林被告には前科がなく、20年以上勤続した会社で対人的に大きなトラブルを起こすことなく、まじめに働いていた。これらのことも、「死刑を選択すべきかどうか」という観点でみれば、酌むべき要素である。

あくまで報道で見る限り、ですが、死刑を回避した理由は、上記のような事情によるもののようです。
過去の、殺害被害者が2名の事件では、死刑に処せられたものもあれば無期懲役に処せられたものもありますが、動機、計画性、反省、前科等も含めた生活状況、といった点は、死刑か無期かを分けてきた要素であり、評議における検討の結果、ぎりぎりで死刑が回避された、ということになると思います。
ただ、諸事情の評価ということになると、例えば、検察官が主張した、祖母に対する殺害行為を「計画に伴う必然的な結果」という主張にも相応の説得力は感じられますし、本件における犯行の残虐性こそ重視すべきで死刑相当ではないかという意見も十分傾聴に値するという印象を受けます。
その意味では、極めて微妙な事案であったということは言えるでしょう。こうした、量刑上の、それも死刑に処するかどうかという究極の判断を、量刑判断に習熟していない一般の人々に行わせることの困難さ、問題といったことも、今後、改めて議論する必要もありそうです。