「埼玉都民」という、言い得て妙な言葉がある。実際の話、埼玉県内に住んで就職・就学している391万人のうち28.8%、約3分の1は県外(ほとんどは東京)に通っているのだ(平成17年国勢調査)。そして、この事実が埼玉「県民」という自覚を薄めてしまっていることは誰にも否定できない。それだけならまだしも、出ている先が首都(東京)であるために、東京とのさまざまな格差を日々実感させられるうち、深いコンプレックスを抱く