在宅医療の担い手育成 山形大が教育機関
高齢化社会で需要の高い在宅医療の担い手育成を目的に、山形大医学部が今秋にも「在宅医療・在宅看護教育センター」(仮称)を学内に開設する。在宅医療に特化した教育機関は全国初という。
センターでは、在宅医療分野で働く医師や看護師に抗がん剤治療や緩和ケアについて学んでもらい、医療水準向上を図るほか、在宅医療に関する最新情報を提供する場とする。具体的なカリキュラムなどは、設置準備委員会で決める。
総務省などの推計では、65歳以上の高齢者人口が総人口に占める割合は2011年で23%だが、60年には40%に増える。がん患者数の増加も想定され、医療機関にとって終末期医療への対応が課題となっている。
山形大医学部の担当者は「全ての患者を受け入れることは、病院にとって大きな負担であると同時に、患者や家族へのニーズにも十分応えられなくなる可能性がある。センター設置で対処できればいい」と話している。〔共同〕