Siri子ドクターの誕生か。
音声認識ソフトウェアを使うことで、パーキンソン病の症状を察知することができる、ということが最近の研究でわかりました。研究しているのは、オックスフォード大学チーム。中枢神経系の退化が原因で起きるパーキンソン病は、今まで診断を下すための確実な方法がないとされてきました。故に、今パーキンソン病にみられるような症状を分析して判断していたわけです。が、オックスフォード大学研究チームのマックス・リトル氏は、それを変えようと音声認識によるアルゴリズムを開発しました。このソフトウェアには、パーキンソン病を煩う人とそうではない人のデータが入っており、このデータベースから学習し実際の病気の症状がみらえるものを分類するという仕組みになっています。
研究初期では、50人のパーキンソン病患者から6ヶ月にわたり週一回のペースで声を録音。これを元にアルゴリズムを組み、パーキンソン病患者に見られる声の変化や特徴を学習しました。最近では、86%という高確立で声だけでパーキンソン病の判断ができるようになりました。
プロジェクトはさらに拡大し、現在電話を通じて声を提供してくれるボランティアを広く求めています。目標は1万人の声だそうですよ。これをもとにさらにアルゴリズムの精度をあげて行く予定。もし、このアルゴリズムの開発が順調に進めば、早くて2年後には医師が実際に使用できる見通しだと言います。
リトル氏は、ソフトウェア開発についてこう語っています。「医療のプロの代わりをしようというのではなく、患者さん又は、病気の可能性がある人々に少しでも安い方法で診断できるものを提供したい。このデータを提供することで、治療の助けになるかもしれない。」
まだ一般には新しい分野の音声認識で、すでにここまで特化した取り組みがなされているのは素晴らしいことですね。
[Parkinson's Voice Initiative via BBC] Image: Thinkstock
そうこ(JAMIE CONDLIFFE 米版)