三菱総研、高齢者コミュニティーの事業化へ組織
三菱総合研究所は25日、シニア世代が定年後に暮らし、健康状態に応じて継続的なケアを受けられる高齢者コミュニティーの事業化を目指す組織を立ち上げた。同コミュニティーはCCRCと呼ばれ、発祥地の米国では2000カ所に60万人が暮らしている。団塊世代の退職が始まるのを機に日本版モデルを検討する。不動産や健康関連など10~20社の参加を見込む。
CCRCはシニア世代が元気なうちに入居し、趣味や社会参加を楽しみながら必要に応じ介護を受けて暮らす施設。米では関連市場の規模が現在の2.8兆円から2015年に3.5兆円に拡大すると予測されている。
三菱総研によると、単なるシニア住宅ではなく、予防医療や食事、レジャー、資産運用などを組み合わせた事業となる。7月に第1回会合を開き、企業が共同で事業を行うコンソーシアムの形成を目指す。すでに国内約20大学が参加する「大学分科会」を発足させており、大学の近くに施設を建設し、生涯学習や世代間交流の機会を提供するタイプも検討する。
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