ライフハック心理学

心理ハック

集中力を発揮するためにはいざこざを起こさないこと

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今日、人と話し込む機会があって、「ああ、そうか」と思い至ったことです。

集中力を発揮する」というお題は、ライフハック・マインドハックのどちらにも重要なテーマですが、「回答案」として提出されるのは普通、「ノイズを減らす」「今やるべきことだけに絞り込む」「メールのポップアップ機能をオフにする」などが一般的でしょう。

もちろんこれらは重要だと思いますが、これらよりもいっそう重要なのが、人間関係に気を奪われないことです。もっといえば、いざこざを起こさないように気をつけておくことです。

この本を読んで以来、よく考えるようになったこととして、いわゆる脳の「高次機能」(実行機能)は、「注意」と「人間関係」に深く関わっていて、しかも実行機能をフル稼働させているときは、「思考力を使っている」という感覚を抱くのです。

実行機能を使いたくないときの口癖の一つが「面倒くさい」です。「人間関係が面倒くさい」とか「つい面倒で先送りしてしまう」と口にするときの、あの感覚です。言い換えると、「脳の実行機能を働かせる気になれない」という意味だと、解釈できそうです。

人間関係と、注意を要すること(慣れないことや小難しいこと)の両方を、脳の似たような部位が受け持っているとするなら、人間関係にリソースが使われているとき、注意を要することなどやっていられない、と感じてしまうでしょう。

人間関係にいくら気を回したところで、仕事はほとんど前に進みません。それなのに、人間関係に注意を取られるうちに、難しい仕事をする気にはなれなくなるのです。これでは、人間関係にばかり注意を取られる職場で働く人は、ひどい消耗を感じることになるはずです。

可能な限り、家族や同僚とのいざこざを避けることで、仕事に集中する大きなメリットを受けることは間違いなさそうです。